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コンサル転職・就活のためのケース面接対策:元外資戦略コンサルによるケース面接の実況中継

こんにちは、下克上コンサルのパン太(@consultant_jin)です。

 

今回は元外資戦略コンサル(ボストンコンサルティンググループ)に所属していた転職エージェントの方から、ケース面接に対する解決アプローチをご説明いただきましたので、その内容をご紹介したいと思います。

 

コンサルへの就職・転職にあたり、「ケース面接対策」を本記事では図解を交えながら詳しくご説明いたします。

 

コンサルや外資系企業の就職・転職を目指している方に役に立つ内容と思いますので、ぜひご覧ください。

 

ケース面接とは?

 

まず、「ケース面接」について簡単にご説明いたします。

 

ケース面接は、元々はGoogleの採用面接で用いられていた面接の手法で、現在は外資系のコンサルティングファームや外資系金融会社をはじめとして、一部の総合商社等でも導入されております。

 

この面接を通じて、企業は候補者の物事に対する考察力や論理的な思考力、課題解決能力などを評価することを目的としています。

 

具体的には、

「駅前にあるカフェの売上を3倍にするにはどうしたらよいか?」

「文化祭で出すパンケーキの利益を前年度の2倍にしたいがどうしたらよいか?」

などのテーマを与えられ、これらに対して5~10分程度の時間でアイデアをまとめて、面接官に対してプレゼンテーションを行うことが求められます。

 

本記事では、具体的なケース面接のお題を挙げ、これに対するアプローチを説明していきます。

 

ケース面接:「NHK受信量不払いの方から受信量を徴収するにはどうすればよいか?」の解決アプローチ

 

今回、本記事で解説するケース面接のお題は

「NHK受信料不払いの方から受信料を徴収するにはどうすればよいか?」

 

 

制限時間は10分です。

 

このような問題を聞いたときに、あなたはどのようなアプローチで取り組むか、少し考えていただけますでしょうか?

 

・・・

 

 

さて、いきなりですが、

解決のアイデアを徒然なるままに書き出してはいませんでしょうか?

 

コンサルがまず取るべきアプローチは

 

どのようなステップで結論に至るのかを説明し、合意を得ること」です。

 

たとえば、コンサルは何かを話し始める前に以下のような説明をすることが多いです。

 

「これから5分程度の時間で、3つの内容について自己紹介させていただければと思います。1つ目が、私の経歴、2つ目が私の趣味、3つ目が今後の目標、です。」

 

自己紹介程度でこのように話すのは気持ち悪いと感じるかもしれないですが、コンサル業界ではこのように結論ファーストでの説明の仕方が常識となっており、好まれるということを頭に置いておきましょう。

 

それでは、具体的に、元BCGコンサルから教わったアプローチ例を会話形式で説明いたします。

 

ケース面接の解決アプローチの実況中継

 

面接官:

「さて、10分間経ちましたので、NHK受信料不払いの方から受信料を徴収するにはどうすればよいか?という問題についてご説明いただければと思います。よろしくおねがいいたします。」

 

元BCGコンサル:

「よろしくおねがいいたします。それでは、まず初めに、どのようなアプローチで問題解決に至るかの枠組みを説明させていただければと思いますが、よろしいでしょうか?」

 

★ポイント:最初に上記の太字のような一言を入れることで、普段現場でコンサルを行っている面接官の印象はグッと良くなります

 

面接官:

「どうぞ」

 

元BCGコンサル:                                                

「今回の目的は、NHK受信料不払いの方から受信料を徴収するために、有効な打ち手を提案することです。取るべき打ち手は、不払いの理由により大きく変わってくると想定されますので、不払いの理由をツリーで分解します。そのうえで、分解した不払いの理由ごとに打ち手アイデアを洗い出していきます。最後に、打ち手アイデアを”実現可能性”と”目的達成性”の2つの観点から評価し、最も優れた打ち手を選定できればと思います。」

 

面接官:

「わかりました」

 

元BCGコンサル:

「それでは、まずは不払いの理由をツリーで分解したものをご覧いただければと思います(以下、図1を参照)。こちらをもとにアイデアを洗い出していきたいと思います。」

 

面接官:

「お願いします」

 

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図1  不払いの理由のツリー分解

※緑色の吹き出しは、元BCGコンサルのアドバイス

 

ケース面接におけるロジックツリー分解のコツ

 

ここからは実況中継からは離れ、ケース面接におけるロジックツリー分解について説明していきます。

 

図1の緑の吹き出しの部分を参照ください。

 

まず、図1の吹き出しには「MECE」という言葉を書いていますが、これは「Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive 」という英語の略語になります。

 

日本語に訳すと、「モレがなく、ダブりもない状態」のことを表しています。

 

コンサルでは頻繁に使われている用語のため、知らなかった方は覚えておくとよいでしょう。

 

さて、「NHK受信料不払いの理由」をツリーに分解していきますが、実は、ここを完全にMECEにしようとする必要はありません。

 

重要なので強調しますが、MECEっぽく見えればよいのです

 

ケース面接は通常、10分程度の制限時間の中で解決策を提示する必要がありますので、MECEかどうかに拘りすぎて、打ち手のアイデアが出せなかったということは避けるべきなのです。

 

それでは次に、不払いの理由を、ロジックツリーにより分解していく理由を考えてみましょう。

 

ロジックツリーに分解する理由

 

ケース面接において、問題をロジックツリーに分解していくべき理由は以下の二点です。

 

① 打ち手のアイデアを幅広く洗い出すため

② 面接官とディスカッションしやすくするため

 

この二つについて説明していきます。

 

①打ち手のアイデアを幅広く洗い出す

 

まず、①についてですが、ロジックツリーに書き出すことで、個人のアイデア(仮説)を、思い付きベースよりも広げられる可能性が高いのです。

 

理由は以下の3つです。

 

  1. 「思いつき」でアイデアを挙げようとしても、出てくる数に限りがある
  2. 「思いつき」で挙げると、重要な論点が漏れてしまっている可能性がある
  3. 図1のロジックツリーのように、上位概念から「もれなく、ダブリなく」を意識しながら因数分解していくと、結果としてアイデアの数が「思いつき」よりも多くでてきやすく、重要な論点が漏れてしまう可能性も低い

 

これらの理由により、ロジックツリーに分解することで結果として、解決の打ち手となるアイデアを広く洗い出すことにつながるのです。

 

なお、上記については↓の記事で詳しく記載しているので、興味がある方はご参照いただければと思います。

 

www.career-dev.com

 

 

次に、ロジックツリーに分解する理由の2つめである

「②面接官とディスカッションしやすくするため」

について説明します。 

 

②面接官とディスカッションしやすくするため

 

図1のようにロジックツリーに分解することにより、①で説明したように幅広いアイデアが出せる可能性が高まります。

 

これは、自分だけに当てはまるのではなく、ロジックツリーを見ている人、すなわち面接官にも当てはまるのです。

 

言い換えると、面接官もロジックツリーを眺めることで、様々な意見やアイデアを生み出しやすくなるのです。

 

ケース面接では、「自分がなるべく優れたアイデアを出さなくては、面接に落ちてしまう」と思っている方も多いかと思いますが、実は面接官とチームになったつもりで取り組むことが重要なのです。

 

なぜなら、ケース面接では、地頭の良さや発想の柔らかさだけではなく、

 

「今後、仕事をするときに一緒に楽しく議論していけそうか」

 

も見られているためです。

 

コンサルの仕事において、自分1人でアイデアを検討する機会は実はあまり多くなく、2~3人のチームでディスカッションしながら検討を行うことが多いのです。

 

この点を意識し、ケース面接時にはロジックツリーをつくることにより、面接官からもツッコミやアイデアを引き出し、楽しみながらディスカッションできることが重要になってくるのです。

 

以下の記事でもお伝えしておりますが、「優秀、かつ、可愛い奴」と思わせることは、面接を突破するために極めて重要です。

 

 

www.career-dev.com

 

 

「優秀だが嫌な奴」、よりも、「少しばかり頭が悪くても一緒に楽しく働ける奴」の方を好む人間は多いのです。(これは地頭至上主義と思われがちなコンサル業界でも然り、です。)

 

打ち手のアイデアの出し方について

 

続いて、打ち手のアイデアの出し方について、ご説明いたします。

 

不払いの理由をロジックツリーにより、ある程度分解したら、ここからはどれだけ優れたアイデアを出せるかが勝負になってきます。

 

よく、ロジックツリーを使えば、そこから論理的に最適な答えが導けると考えている人がいますが、これは正しくありません。

 

ロジックツリーはあくまで、アイデアを出すための補助的なツールに過ぎず、発想を出すための手助けをしてくれるものの、アイデアを生み出すための創造力は必要になるのです。

 

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図2 打ち手のアイデアをうみだすためには

 

今回であれば、不払いの理由を「経済的能力」、「物理的能力」、「金銭的にケチ」、「手続きが面倒」などと分解できましたが、ここから「打ち手のアイデア」を論理的に生み出すことはできず、創造力が必要となるのです。

 

「創造力が必要といっても、抽象的すぎてわからないよ」

という方がいらっしゃるかと思いますので、今回は打ち手のアイデアを出すための方法を2点ご紹介いたします。

 

①打ち手のアイデアの発想に役立つフレームワークを活用する

②アイデアを広げるために様々なビジネスケースを学ぶ

 

①打ち手のアイデアの発想に役立つフレームワーク

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図3 打ち手のアイデア

 

図3の黄色く色塗りをしている部分を参照ください。

 

「金銭的にケチ」であることが理由で、NHK受信料を払っていない人に対して、どのような打ち手を使えば、お金を払わせることができそうでしょうか。

 

今回は以下の二つのフレームワークを用いることにより、アイデアを洗い出しました。

①任意 or 強制的

②アメ or ムチ

 

打ち手を考えるときに、それが「任意」なのか「強制的」なのか。

はたまた、その打ち手はターゲットにとって「嬉しい=アメ」なのか、「回避したい=ムチ」なのかを考えるのです。

 

たとえば、強制的に払わせるための施策としては、「TV購入時に自動的にNHKの受信料を引き落としにすることを要件とする」といったものが考えられます。

 

多くの問題解決の打ち手を考えるにあたり、このフレームワークは適用できることが多いので、ぜひ頭に入れておいてほしいと思います。

 

②アイデアを広げるために様々なビジネスモデルの定石を学ぶ

 

二つ目に、創造力を鍛えてアイデアを生み出せるようになるための近道をお伝えします。

 

海外や国内のビジネススクールに留学して、様々な企業のビジネスケースを勉強するという手があるのですが、これには多大な時間とお金がかかってしまいます。

 

そのため、具体的なビジネスケースを書籍で学ぶのが短時間かつ安価で実施できる有効な施策と言えるでしょう。

 

今後、本ブログでもオススメの書籍をご紹介していきますが、ビジネスケースを学ぶ上で特に役に立った本を以下にご紹介しておきます。

 

書籍:ビジネスケースの定石を学ぶ上で役に立った書籍

ビジネスモデルの教科書:経営戦略を見る目と考える力を養う

ビジネスモデルの教科書【上級編】

ビジネスモデル全史(ディスカヴァー・レボリューション)

上記で紹介した書籍はコンサルファームのケース面接対策において、ビジネスモデルの定石をわかりやすく学ぶことができる革命的な本です。

 

よく、基本的なケース面接対策本(東大生が書いた問題を解く力を鍛えるケース問題ノートなど)を読み、基本的な流れを把握して、あとは地頭の良さがあれば、ケース面接は突破できる、という声を聞きますが、私は、これは懐疑的だと捉えています。
 
特に面接で課された問題が戦略系のケース問題である場合はその傾向が強いと考えます。
 
というのは、基本的なビジネスの定石を知らずに、優れた戦略を思いつける可能性はかなり低いからです。
 
これは、入試の数学の問題を解くのに非常に似ていると考えています。
 
基本的な四則演算と、微分積分の定義を教科書を読んで学んだところで、いきなり難関大学の入試レベルの問題が解けるでしょうか?
天才的な人でない限りは、厳しいのではないかと思います。
 
通常、ある程度の問題演習を通じて、様々なパターンの問題を解くための定石を学び、それを応用することで、難関大学の入試レベルの問題も解けるようになるのです。
 
将棋やチェスも同様、効率的な攻撃・防御の方法を定石と言う形で整理されており、これらを学び、応用していくことにより、実力が上がっていきます。
 
コンサルのケース面接においても、数学や将棋とのアナロジーがあります。
 
フェルミ推定やロジックツリー分解は、数学でいうと教科書の基礎的な定義を学んだ段階にすぎず、これだけではケース面接で課される問題に対して、素人が思いつくレベルのありきたりの回答しかできないのです。
 
これは、ある程度のビジネス経験がある人であっても、ケース問題の対象となる業界が自身の働いている業界と全く異なる場合は、やはり同じ結果となります。
 
したがって、 MBAに行く時間が取れないが、コンサルを志望するという方は、まずは上記で紹介した書籍を通じて、ビジネスケースの定石を学ぶことを強くオススメします。

 

まとめ

 

それでは、最後にまとめを記載します。

 

ケース面接で重要なことは以下の通りです。

①最初に、面接官に対して問題解決の枠組み(どのようなステップで結論に至るのか)を説明すること

②問題の分析を、ロジックツリーにより行うこと。ただし、ロジックツリーがMECEであるかどうかについては拘り過ぎないようにする

③問題の分析が終わったら、打ち手のアイデアを創造する。そのためには、創造力が求められるので、フレームワークを活用したり、ビジネスモデルの定石を学べる書籍を通じてトレーニングする必要がある

 

以上となります。