外資戦略コンサル内定塾

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コンサル就職・転職のための必読書の紹介:超MBA式ロジカル問題解決

親愛なる読者の皆さま、ごきげんよう。

 

外資戦略コンサル(Mck, BCG, Bainのどこかに所属)への転職経験、これまでに多くの大学生の就職活動を支援してきた経験から、コンサルへの就職・転職に役に立つ本を紹介する。

 

今回は「ロジカルシンキング(以下、書籍内の表現に合わせて”論理的思考”と記載)」について何となく聞いたことはあるが、そこまで理解できていない、といった方に入門書として極めてオススメの本を紹介する。

 

この本は、私の前職のコンサル会社でも入門の書籍としてオススメされていたものであり、マッキンゼーやBCGに20人以上も転職を成功させている著名な転職エージェントの方(本人もBCG出身)も「コンサルになりたい方、コンサルになったばかりの方にはとにかくオススメする」というほど評価の高い本である。

 

 

超MBA式ロジカル問題解決(津田 久資さん著) のご紹介

この本が圧倒的に優れている理由

 

この本を読んでいて、まず、非常に素晴らしいなと思ったのが、「論理的思考」を身に着けることを目的としたものではない、ということである。

 

「論理思考」を身に着けることに重点を置いてしまうと、「自分はまだ完璧にMECEなストラクチャーを作れないから、ロジックツリーを使うのはやめておこう」であったり、「MECEなストラクチャーを作ることに時間がかかりすぎてしまうので、結局、これまでやっていたやり方に戻ってしまう」

といったことになりがちなのだ。

 

これは非常に勿体ない。

 

本書では

ビジネスにおける「問題解決」が目的であり、そのための有効な手段の一つとして「論理的思考」がある

というスタンスで説明されている。

 

「論理的思考」はあくまで手段であるので、うまい・下手に関わらず、「問題解決」に役立つのであれば使おうよ、というスタンスなのだ。

 

就職・転職活動の面接で頻繁に聞かれる、具体的な問題の例

 

ここで、コンサルとしての素養を判断するために、就職活動や転職活動の面接で聞かれることが多い、具体的な問題(一般的にケース問題と呼ばれるもの)を考えてみよう。

 

「ある公園のハトが減っている。この原因を特定せよ。」

 

という問題に取り組むとき、あなたはどのようなアプローチで問題解決に取り組むだろうか?

 

本書では論理的思考ツールの一つである、「拡散・収束のプロセス」によって、このような問題を解決していくことを推奨している。

 

具体的に説明する。

 

まずは、拡散のプロセスについて。

 

拡散のプロセスについて

 

「拡散のプロセス」であるが、やることとしてはシンプルで、「ロジックツリー」を作成することにより、アイデアを拡散させて、洗い出すことになる。

 

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図1 ロジックツリーの例(本書図10をもとに作成)

 

「公園のハトが減った」という問題がある場合、それに対する原因仮説をいきなりアイデアベースで考えていくのではなく、以下のルールを”なるべく”守りながら、ロジックツリーに場合分けを行っていく。

①モレを許さずに分類する

②ダブりを許さずに分類する

 

この分類ですが、「そんなこと言っても難しいよ。そもそも、本当にモレがないかもわからないし、気づかないだけでダブリもあるかもしれない」

という方がいるかと思う。

 

しかし、ここがポイントとなるのだが、

 

本書は、「ロジックツリーを作るにあたり、あまり出来具合に拘る必要はない。」と述べているのだ。

 

通常、コンサル系の書籍や論理的思考の書籍を読むと、ロジックツリーの重要性が語られており、ロジックツリーは論理的思考のための魔法のツールのようなイメージを抱いてしまうことがあるかと思う。

 

しかし、本書では、ロジックツリーはあくまでアイデアを広げるためのツールにすぎず、作り方に拘り過ぎる必要はないということを述べているのだ。

 

例えるならば、ロジックツリーは、遠足に行くときに持ち物の「チェックリスト」に似ており、作らないと、忘れ物(ヌケやモレ)が発生してしまう可能性があるが、完璧に作らなくても、それなりに忘れ物を防ぐ効果は得られるのだ。

 

実際、ロジックツリーを使うことで、たとえ作り方が下手であっても、以下の3つのメリットがある。

 

ロジックツリーをつくることによる3つのメリット

 

①個人のアイデア(仮説)を、思い付きベースよりも広げられる可能性が高い

  1. 「思いつき」でアイデアを挙げようとしても、出てくる数に限りがある
  2. 「思いつき」で挙げると、重要な論点が漏れてしまっている可能性がある
  3. 図1のロジックツリーのように、上位概念から「もれなく、ダブリなく」を意識しながら因数分解していくと、結果としてアイデアの数が「思いつき」よりも多くでてきやすく、重要な論点が漏れてしまう可能性も低い

 

②集団でのコミュニケーションが行いやすくなる

  1. 「思い付き」で挙げていくと、集団である程度の数のアイデアが集まると、「もうこれくらいでよいだろう」となってしまう可能性が高い
  2. 「思いつき」で挙げていくと、たとえ集団であっても網羅性の確認が難しく、重要な論点が漏れてしまう可能性がある
  3. 図1のロジックツリーのように分解されていると、ツリーの枝ごとに担当部分を分けることにより、アイデアを広げやすく、網羅性のチェックも行いやすい

 

③論理的に考えるきっかけになる

  1. 「思い付き」で挙げていくと、「寝る前に食べると、太る」のように、実は直接の因果関係がないにも関わらず常識的に「そうだな」と思ってしまう仮説が挙がってきてしまう可能性がある
  2. しかし、このように論理性がないアイデアをロジックツリーに当てはめようとすると、うまく当てはめることができない
  3. そのため、「寝る前に食べると、太る」のは、なぜか?を考え、「寝る前に食べると、その食事によるカロリーを消費する前に体を休めることになり、カロリーが脂肪として蓄積され、太る」というところまで分解することにつながる

 

上記の3つのメリットがあるため、「ツリーを使うのはもっと上達をしてから・・」などという人がいるが、そんな必要は一切ない。

                                                                                                                     

下手であっても、ただアイデアを出すだけよりもメリットがあるのは明確なので、どんどん使ってみることが重要なのだ。

 

ただ、そうは言っても、いきなり「ロジックツリー」を作れ、と言われても難しい、というのが実情だと思うので、以下にロジックツリー作成のコツを記載する。

 

ロジックツリー作成のコツ

 

 ①1段目や2段目にモレが生じてしまうのは致命傷。そのため、最初に近ければ近いほど、慎重に検討する。

 

②1段目の分解は、抽象度を高めて、2つか3つに抑えるべき。4つや5つと増えてしまうと、それがMECEになっているかの検証が難しいため

 

③明らかに不要な枝葉は分解する必要がない。目的は、ツリー作成ではなく、問題解決に必要なだけのアイデアを洗い出すこと、であることを忘れない。

 

④対立概念を使うとMECEに分けやすい(ソフトとハード、流入と流出など)

 

⑤軸を明確にする

  ・時間軸(現在、未来、過去や短期、中期、長期)

  ・金額(10万円未満、10万以上15万未満、15万円以上など)など

 

⑥フレームワークの活用(マーケティングの4P、戦略策定の3Cなど)

 

 

ここまでで、ある程度網羅的にアイデアを“拡散”させることができたところで、「拡散のプロセス」は終わりである。

 

収束のプロセスについて

 

続いて、拡散させたアイデアの中から、どれに取り組むべきかという収束のプロセスについて解説する。

 

収束を行っていく、言い換えると「アイデアを絞り込んでいく」ためには、何らかの評価基準が必要で、その評価基準に基づいて収束を行っていくということになる。

 

評価基準は現実のビジネスにおいては、以下の3つになることが多いため、これら3つを中心に考えるのがよい。

 

洗い出したアイデア(仮説)の中から、絞り込んでいくための評価基準

 

①実現可能性

 ・法令を遵守しているか

 ・倫理的に許されるか

 ・技術的に実現可能か

 ・経営資源的に実現可能か

②目的到達性

 ・アイデアを行うことにより、課題がどの程度解決されるか

③副産物

 ・他商品への影響

  ⇒A商品の売上をあげると、B商品の売上が下がる場合(カニバリゼーション)

 ・ブランドへの影響

  ⇒施策を行うと、ブランドイメージが悪くなるなど

 

これらの評価基準を踏まえて、ロジックツリーにより拡散した多くのアイデアの中から収束(絞り込み)を行い、取り組むべきアイデア数個について優先順位をつける、ということになる。

 

これによって、意思決定者に対しても、「どのようなプロセスで、なぜそのような結果になったのか」が非常に明確に説明することが可能になるのだ。

 

今回は以上となる。